未上場の中小企業にとって、返済不要な資金を直接金融で調達できるグリーンシートにおいて、調達できる金額に制限が設けられているわけではありません。
金融商品取引法では、1億円以上の資金を公募で集める場合、有価証券届出書の提出が必要となります。グリーンシート市場でも、有価証券届出書を提出すれば、1億円以上の募集が可能となります。有価証券届出書は、最近2年間の決算書に公認会計士の監査が必要となります。つまり、継続開示会社（毎期開示）である必要があります。グリーンシートで資金調達する場合は、継続開示会社でない場合、日本証券業協会の定めるところにより「会社内容説明書」の開示が必要となります。
会社内容説明書は、初年度に限り、直前期の決算書類のみの監査で足ります。会社内容説明書において開示する決算書類は、金融商品取引法に準ずるもののほか、部分的に会社法施行規則によるもので認められているなど、開示能力が不十分な中小企業に配慮されています。そこで、募集金額を1億円未満にとどめて、会社内容説明書による募集を行っている会社が多いのが実情です。
皆様いかがですか、ベンチャー・中小企業にとって成長資金を調達するのに有効な制度であります。
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