従業員が不正な経費を事業者に無断で私的に使用することで、事業者の現金が不正に流出し思わぬ損害が発生することもあります。
税務調査でのようなことが発覚することもあります。
原因は、ある従業員が経費支出に関する承認権限者である上席者のIDとパスワードをしっていたことにいるものです。
当該従業員は、自分のIDで架空の経費申請を行い、その後、速やかに、上席者のIDとパスワードを使って、承認することによって、会社の金銭を不正に費消していました。
承認に必要なパスワードは定期的に変更変更しなかったこと、承認された経費の精算時に、領収書や請求書等をチェックしていないこと、経費の使途や目的をチェックしていないことが原因でありました。
対策としては、
経費支出承認に必要なパスワードを他の従業員に知られないようにするとともに、定期的なパスワードの変更を確実に実施する必要があります。
経費支出に関する承認の際に、申請書に記載された内容、目的、使途を適切にチェックするのみならず、精算時にも申請書、領収書等を突き合わせる等の事後チェックもあわせて行うことが適切であります。
経費承認をID,パスワードではなく、申請書に捺印して承認する方法を採用している会社でも、承認者の印を自由に使用すること可能となっている状況においては、同様のことが起こりえますので、印の保管場所の管理を検討する必要があります。
皆様、いかがでしょうか。疑問点、具体的にどのようになるか等のご質問については、お気軽に当事務所までお問い合わせください。