吉永公認会計士・税理士事務所
大阪市北区豊崎3-20-9 三栄ビル8階801A号室

今日のワンポイント
One Point

HOME > 今日のワンポイント > 不正による思わぬ多額の損失・・多額の売掛金残注意


トピックス


トピックス

不正による思わぬ多額の損失・・多額の売掛金残注意

2023年6月5日

会社に不正が行われていると思わぬ損失が顕在化し、金額によっては、会社の存続を脅かすこともあります。
私が、発見した不正事例を紹介します。
不正が行われた会社をA社とします。

A社はある程度の規模の中小企業であります。
経理、財務、総務を特定の管理職1名が担当していました。
これでは、誤りや不正を防ぐためのチェック機能がないので、当該管理職を監督できるように複数のものが関与し、業務の相互チェックができるような体制にすべきであると提言しました。
この状況が放置されて、ついに不正が発覚しました。
売掛金の残高が売上金額に比して、異常に多額であると感じました。
売掛金含む売掛債権は、売上代金の平均的な入金条件と関係します。
例えば、平均的に月末締めで60日後に入金されるのであれば、売掛金残高は、60日分の売上代金となります。
もちろん、状況によって、90日後入金の得意先の売上が多くなれば、売掛金残高は、60日分以上となりますので、多少の変動はあります。(売掛金は売上代金の60日分から多少の変動)
しかし、極端に大きく変動することはありません。
当該会社は平均的な入金条件より、2倍以上の売掛金残高がありましたが、その理由について合理的な説明もなく、理由も見当つきませんでした。
結果として、経理、財務、総務の管理職が売掛金の入金を使い込み、入金あった売掛金が未入金になっていたのであります。

会計数値の異常な変動(今回は売上高に対して、多額の売掛金残高)、特定の業務が1人の担当者に任せきるで他の人による業務のチェック、牽制機能がないことが原因で不正が起こりえるということであります。

皆様、いかがでしょうか。疑問点、具体的にどのようになるか等のご質問については、お気軽に当事務所までお問い合わせください。